音楽用語のほとんどはイタリア語ですが、作曲家によって、フランス語やドイツ語、英語で書かれることがあります。
たとえば、写真はフランスの作曲家セヴラックの楽譜の一部分です。赤丸の「m.g.」は「左手で弾く」ことを意味します。実はこれ、フランス語です。
m.d.「右手で」main droite
m.g.「左手で」main gauche
イタリア語では、
m.d.「右手で」mano destra
m.s.「左手で」mano sinistra
英語では、
r.h.「右手で」right hand
l.h.「左手で」left hand
ドイツ語では、
R.H.「右手で」rechte hand
L.H.「左手で」linke hand
です。
もうひとつの赤丸、le chant seul en dehors とは「メロディだけを浮かび上がらせて」という意味。音楽之友社のセヴラックの楽譜は、巻末に「楽語一覧」があり、日本語訳をつけてくれています。