バッハとショパン

バッハとショパン

ピアノレッスンで「バッハは嫌い」という人がいますが、「バッハは宇宙だ」といって、バッハばかり聴いている、という人も多くいらっしゃいます。聴くにはいいけれど、弾くのはとっても難しいバッハなのです。

 

「音楽の父」と呼ばれるバッハですが、実はバッハの死後、長い間、忘れられていました。1829年、メンデルスゾーンによって、「マタイ受難曲」の復活上演がなされ、バッハが再評価されるようになったのです。

 

ショパンは療養のため、ジョルジュ・サンドとマヨルカ島に住み、そこにバッハの楽譜を持っていきました。ショパンの書き込みが入った「平均律クラヴィーア曲集」の楽譜も残っています。もとの楽譜に強弱記号や速度記号が書き加えられていて、とても興味深いものです。バッハへの敬意とともに、その革新的な内容に挑んだのが、「24の前奏曲」です。「雨だれ」はそのなかの1曲です。