リストの「ため息」~フキハラに思う

京都ゆうこサロンピアノ教室

最近は「フキハラ」という言葉があって、「意図的なため息や過度にため息をつく行為」のことだそうです。私は昔、「ため息をつくと幸せが逃げる」と言われたことがありますが(笑)、今や、ため息がハラスメントになる時代、どうすればよいかというと、一人になって深呼吸をすると、健康にもよいそうです。

 

ピアノで「ため息」というと、リストの「3つの演奏会用練習曲」の第3曲。なんという美しいため息!しかしながら、リストはこの曲にそのようなタイトルは付けておらず、出版された際に付けられたタイトルなのです。

 

フジ子・ヘミングさんの「奇蹟のカンパネラ」というCD(今は廃盤になったかもしれません)の第1曲が「ため息」で、それまで聴いたほかのピアニストとは違う、深い味のある音色が流れました。同じ曲でも、ピアニストによって、こんなにも違うものかと思ったものでした。そのCDに描かれたフジコさんの絵もとても素敵でした。