ベートーヴェンと天文学

ソディアック

「ベートーヴェンの日記」(近代文芸社)を読みました。「日記」というタイトルの本ですが、内容は「今日はこんなことがありました」といったものではなく、どちらかといえばメモのようなもので、身の周りのメモのようなものから、カントの「一般的自然史と天体の理論」やギリシャの古典文学の引用まで書かれています。ベートーヴェンは音楽だけでなく、文学や哲学、天文学にも精通していたと言われますが、日記の引用を見て、熱心に勉強されていたことがうかがえました。ベートーヴェンの交響曲第9番(年末によく歌われる「第九(だいく)」)の歌詞は、シラーの詩「歓喜に寄せて」から抜粋したものです。第九には使われなかったのですが、「歓喜に寄せて」の第4節には「歓喜は宇宙で天体を回す。天文学者の望遠鏡でも見えない天体を。」と書かれています。ベートーヴェンは、生涯この詩を愛し、音楽化にするのに40年近くかけ、それが「第九」となったのです。